世界自然遺産・小笠原諸島では、固有種のアカガシラカラスバトが40羽程度と絶滅危惧種となり危険な状態となっていました。他にカツオドリやオオミズナギドリなどの海鳥の繁殖が無くなり、オガサワラオオコウモリや母島メグロも捕食され危険な状態となっていました。この原因は、島の山野に生息するノネコ(野良猫でない)だったので、このノネコを捕獲して都内に搬送し、順化後新しい飼い主を探し飼っていただくことになっています。
当院は、世界自然遺産の小笠原の貴重な固有生態系を守るために、捕獲されたノネコを引き取り、健康チェックと人に馴らしてから新しい飼い主様に飼っていただいています。不思議なことに、小笠原の島ねこは、よく慣れ新しい飼い主家族に可愛がられて天使のようになっているようです。
島ねこ情報は、父島の「ねこ待合所」に収容され、捕獲日、性別、毛色、体重とともに画像がメーリングリストに提示され、それをもとに希望する島ねこを選びます。
捕獲されたノネコは、離乳後、獲物を探して山野をさまよい一人ぼっちで懸命に生きていたのです。どうぞ、この可哀そうなノネコに安住の場を与えてやってください。