黒部ダム下の黒部峡谷・下の廊下(日電歩道)・阿曽原温泉小屋・水平歩道・欅平(30㎞)を踏破し、帰りに立山黒部アルペンルートを経て帰る予定だったが、下の廊下(日電歩道)が通行禁止になったために、急遽、水平歩道を往復(24㎞)することにした。
2022(令和4)年10月5日、北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅、富山地方電鉄の新黒部駅から宇奈月温泉駅、黒部峡谷鉄道(トロッコ電車)の宇奈月から欅平まで乗り継ぎ、徒歩15分の名剣温泉に宿泊。他に、徒歩1時間に気になる祖母谷(ババ谷)温泉もある。
10月6日、曇天の中、標高600mの欅平を出発し、水平歩道始・終点部(930m)まで一気にあえぎあえぎ登り、垂直断崖絶壁をくり抜いた歩道、丸太を組んだ歩道、はしご等で昇降する場所、高低差30mから40mのアップダウンを繰り返す歩道をただひたすら歩く。危険個所にはワイヤーが設置されている。もし谷に落ちたら絶対に助からない、「落ちたら怪我人はおらず、死人だけ」と言われている。蜆谷、志合谷、真っ暗なトンネル(徒歩5分)には水が溜まり靴の中までびっしょり、おまけに頭を岩にぶつけた。残雪が融けずに氷河化したスノーブリッジ、大太鼓、折尾谷(折尾の大滝)、途中から雨が降り出し雨合羽着用。滑って転んで擦り傷を負った。水平歩道から急坂を30分程度下った場所にある阿曽原温泉小屋(860m)にやっとの思いで到着。所要時間は6時間22分。雨と汗でびっしょり濡れた。休憩後、5分下った所にある露天風呂に入った。この時だけ雨が止んだ。
阿曽原温泉小屋は、通常予約困難だが、今年は下の廊下(日電歩道)が通行止めとなったからキャンセル続出し空いていて客は9人だったが、他に5張りのテント。この小屋は、毎年解体してトンネル倉庫に保管し、雪が融けたら再建している。建物は、雪崩で全て破壊されるからとのこと。
10月7日、雨が本格的に降っている中、一番最初に出発。雨でメガネが濡れるので外し、また歩道が滑り易くなっていたので、下ばかり見て慎重に歩いたが3回転んでしまった。1時間に一回5分程度の休憩と水分補給し、10時ごろに15分の軽食休憩。女子3人組と単独行の男女各1名に追い越され、男子3人組にも追い越されたが途中休憩中に抜き返し欅平に先着した。予想の所要時間が6時間半かかるだろうと思っていたが、5時間15分と大幅に早く着いた。
びしょ濡れの雨具を脱いだが、汗びっしょりのまま昼食を食べ、そのままトロッコ電車の窓付き車両に乗った。宇奈月、宇奈月温泉を経て立山のクリーンビュー立山に宿泊。
10月8日、雨が降り続いており、立山黒部アルペンルート行は、ホワイトアウト確実で、紅葉を見ること叶わないだろうと思い中止し、未訪問の富山駅周辺を散策することにした。駅から15分程度に広々ゆったりした富岩環水公園があり、富岩水上ラインで電動艇に乗って中島閘門(ロック)で艇の上下を体感した。近くの富山美術館を覗いてから帰った。
朕の80歳記念、念願の水平歩道踏破、大いに満足で自我自尊。
が、黒部ダム、下の廊下(日電歩道)18㎞、阿曽原温泉小屋、水平歩道(12㎞)、欅平までを歩きたい。紅葉を楽しみたいなら10月下旬がいいかも