独語40 動物の個体識別(名札、鑑札、MCなど)

この保護された迷子のペットの飼い主は誰?首輪も名札もなく行方不明。保護されても、そのペットを見分けられるのは、飼い主だけ。野良犬、ノラ猫、ノネコ、野ウサギ、野生化した小鳥ですか?
犬や猫を飼ったら、首輪に馴らしてください。特にネコちゃんは、外に出たときに飼い猫かノラ猫かを見分けるためにも。首輪の装着は、人の指が2本入る程度にし、緩すぎると抜けて逃げたり事故の基となり危険です。首輪は、簡単に外せるものは避け、しっかり固定できるものを選ぶこと。
個体識別のために、首輪には少なくともペットの名前と電話番号を記しておくこと。首輪に、ペット名と連絡先を記したペンダント(名札)、犬の場合は狂犬病の鑑札を装着するのも良いが、外れて紛失したり、壊れることがある。ウサギ、モルモット、ハムスター、小鳥などは、首輪装着はなじまないが、小鳥には足輪があるがナンバー程度しか記せない。しかし、これらの動物にもマイクロチップ(MC)を装着できます。

マイクロチップ(MC)(直径1.2mm、長さ10mm)は、皮下に装着されるので外から見えないが、個体識別には最も優れたものでペット以外の特定動物にも適用されています。皮下に埋め込まれたMCは専用の読み取り機(リーダー)でICデータを判読し、そのIDデータから保護された動物の飼い主(身元、管理者)が特定できます。MC装着は獣医師が行い、そのIDデータをAIPO(日本獣医師会が登録窓口)に登録料を添えて登録した後、登録完了通知が送られてきます。
2022(令和4)年6月から、ペットショップ等で販売される犬猫にMCの装着と登録が義務付けられ、同時に、犬猫の繁殖業者(ブリーダー)が飼養している繁殖用の犬や猫にもMCを装着と登録が義務付けられ、繁殖した子犬・子猫にもMCを装着してから販売業者(ペットショップ等)に卸すことになります。ということで、ペットを購入した時には、すでにMCが入っているので、未登録の場合は購入した新飼い主が登録(代行可)し、すでに登録されている場合は、飼育者の登録変更が必要です。一般の飼い主の犬や猫及び動物保護団体等から譲渡される犬・猫については、MC装着と登録は努力義務となります。

ドアを開けたとたんに飛び出て逸走した。散歩中に首輪が抜けて逃走し行方不明。災害時にパニックになって迷子になった。突然の予期せぬ出来事に慌てふためいても、あとの祭り。MCは、首輪のように外れることないから、MCの装着をお勧めせざるを得ません。
もし、放浪している動物を保護したら、、保健動物愛護センター所、保健所、警察署及びMC読み取り機(リーダー)を所有する動物病院で、MC装着の有無を確認してください。IDデータが確認できたら、AIPO(Animal ID Promotion Organization)事務局に連絡し、飼い主を照会してもらい、飼い主の元に戻すことができます。もし、飼い主が判明しない場合は、殺処分されてしまうかもしれません。

AIPO事務局:TEL03-3475-1695 FAX:03-3475-1697  Email:mc@nichijyu.or.jp
公社・日本獣医師会:〒107-0062 東京都港区南青山1-1-1 新青山ビル西館23階