我が国は、戦後76年間、日本国憲法の基で司法、立法、行政の三権が分立され民主主義、基本的な自由、平等、人権が守られているはず。さらに、米軍駐留とアメリカの核の傘によって、国際的に安全が保障されて戦争に巻き込まれず平和に過ごせていると思っている。
だが、我が国の公権力のあり様に異を唱えたい事がある。名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ人女性が、3月に死亡した問題に対して、出入国在留管理庁(入管庁)は、調査の最終報告書を公表した。この女性は、2017年6月に入国し、2020年8月に名古屋出入国在留管理局の施設に収容された。本年年頭から体調を崩し、本人から再三にわたり診療を受けたいととの要望に、仮病と判断し受信させなかった。病気で苦しむ女性をからかったり、ベッドから落ちたこの女性をそのまま3時間も放置したり、これのことを幹部に報告しないなどの内規に反した行為があった。又、この女性が、学識経験者による視察委員会に救済の手紙を出したにもかかわらず、5週間も放置され、本人が死亡した後で開封された。女性は病死したが、そこに至る経過などが記されていない。
来日中の二人の家族は、この報告書及び編集されたビデオを開示されたが、女性の死因の特定なく、到底納得できるものでないとのこと。この問題の調査は、入管庁が人選した外部有識者による調査で、入管庁自身がまとめたものである。身内のお手盛り調査との印象が強いので、第三者による調査が必要。
8月11日の報道によると、職員たちによるこの女性への扱いは、人権に全く配慮することなくはなはだ残酷で、差別的で、虐待的と言わざるを得ない。人の尊厳を無視し、結果的に放置して死に至らしめたことは、公権力(職員)による犯罪と言わざるを得ない。
また、この報告書と共に入管庁は、名古屋出入国在留管理局の局長と次長を訓告(任務を怠った公務員などに対する、軽い処分)幹部二人を厳重注意の処分とした。この女性に直接対応した職員は、処分されなかった。入管庁長官と法務大臣は処分の対象ではないようだ。
収容者を裁判にかけず、犯罪者以下の扱いと全く正義に反し尚且つ人権に配慮しない対応は、国際的に極めて恥ずかしい行為だと言わざるを得ない。よって、関係当事者に対してこのような大甘処分では、到底納得できない。直接対応した職員は免職及び職員の総入れ替え、当該局長及び次長の交代と降格と減俸、幹部職員の降格と減俸、入管庁長官と法務大臣の減俸にするべきである。
入管法の改正は、この様な入管行政を容認するものであってはならず、先の国会で入管法改正案が廃案になったことは良かったと言える。今後の改正には、国際的に批判されず、人権、人道、平等に配慮し正義に反しないものを望みたい。さらに、我が国は、外国人の助力が必要であるから、収容は国外追放目的でなく、人材教育の場となって欲しいと思っているので、検討していただきたい。。
この他に、我が国の民主主義、国民主権、自由、平等、人権に気になることが続出し、尚且つ戦争する・できる国に向かっている感があり、今後おいおい書くつもり