猫の特徴と能力:
体重2~9㎏で敏捷な瞬発力を持つ短距離走者、発達した後肢でのジャンプ力、柔軟性と優美な動きで忍び足、引き込め爪を持ちカーテン登りや木登り、優れた視力(瞳孔は1~90%拡大)と暗視能力、優れた聴力と平衡感覚を持ち姿勢を立て直す反射神経(約60㎝)、鋭い歯牙、優れたハンターである肉食動物である。自由気まままでマイペースで単独行動をして犬のような支配従属的関係はない。
猫の生殖:
雌♀は、年に何回も発情し発情時には脱走やさかり声を発す、発情期間は2日から2週間、多胎妊娠で2~6匹出産し懸命に育てる。避妊手術をしないとネズミ産的に増える。
雄♂は、年中交尾待機で縄張り徘徊とスプレーイング(マーキング)し、オス同士の闘争でケンカ傷が絶えない。強烈な尿臭に悩まされる。
猫の社会化:
誕生後、母親の初乳で移行免疫(母体免疫)を獲得し、生後3~12週までを社会化期と言われ親兄弟姉妹との生活で、猫としての社会性を体得し、更に老若男女の人間から穏やかな世話や接触で、人との関係が良好〔人との社会性)となる。同様に犬など他の動物との関係も良くなる。このことは、ファミリーキャットととしてグレードアップするために大切で重要なポイントである。少なくとも8週齢(2か月)までは親兄弟姉妹から引き離さないこと。ノラ猫は、このことを体験学習できないため特定の人だけに慣れ、他の家族に慣れず、物陰に隠れたり、引っ掻いたり咬みついたりし、生涯に渡って矯正できないことがある。乳飲み子を保護し、人工保育した場合は、猫としての社会化ができないので、問題が起こることがある。
猫を迎える:
出生が明らかで前述の理想的な社会化期を経て8週齢以上の仔猫を迎えるのが無難でベストです。ペットショップ、ブリーダーから購入、迷子や捨て猫を保護したり、保護団体から譲渡されたなどがある。仔猫から年齢不明の成猫・高齢猫、体調不良、傷病猫など、また性格もバラバラである。愛撫できるか否か、相性などマッチングテストのためお試し(トライアル)飼育もある。
猫を迎えたら:
給餌・給水、排泄物の処理など行ったうえで、食欲、活動性、排便・排尿、異常の有無などを確認し、動物病院で検便と健康チェックをしてもらい、そのうえで感染症予防のワクチン接種をしてもらいましょう。もし異常があれば、早期診断・早期治療して猫を健康な状態にすることで、人獣共通感染症の心配がなくなります。
不妊手術:
オスもメスも生後6か月以前に、不妊手術を行うことで、性特有の病気予防ができ、性格の安定等から延命効果が数年あります。 雄♂は、精巣(睾丸)切除術=去勢手術で、男性ホルモン性疾患の予防及び治療。闘争、縄張り徘徊、スプレーイング(マーキング)などの問題行動抑制と矯正治療。 雌♀は、卵巣切除術、卵巣・子宮切除術=避妊手術で、望まない妊娠・出産がなくなる。早期手術で乳腺腫瘍(癌)、卵巣・子宮疾患の予防がほぼ100%できる。が、肥満傾向になることと子孫を残せない。
手強い引っ掻き猫には:
爪切りができればいいが、触ることも捕まえることもできない場合は、ただひたすら慣れるのを待つしかない。中には、生涯に渡って慣れない猫もいる。引っ掻かれて腕が腫れた(ネコ引っ掻き病)などがあった場合、猫を叱ったり体罰しても治らない。逆に過敏になり矯正どころかドンドンややこしくなり逆効果でしかないので、叱責・体罰厳禁です。猫の武器である爪を永久的に生えない手術(前肢の爪切除術)をし、更に咬みつく場合は、牙(犬歯)を切断することで、大きな怪我がなくなります。穏やかで優しい言葉で愛撫し、猫が引っ掻き行動をしても、そのまま手を引っ込めないでいると、攻撃しても効果ないことを理解し、徐々に受け入れ触れるようになります。爪切除された猫は、木やカーテンに述べれないが、棚などには飛び乗り、家具や柱で爪研ぎ行動をしても家具などを傷つけることはできない。賃貸住宅でお住まいの方は、ぜひお考え下さい。
お願い:
室内飼育ができ気楽に飼え、複数飼育(3~5匹)も可能でそれぞれのパフォーマンスや個性を楽しめます。そのことで、癒され、家庭内対話・融和促進、孤独や寂しさの解消、ストレス軽減、心が落ち着く、生活のリズムとメリハリ、子供の健全育成(子供だけに任せない)などのメリットが知られています。穏やかで優しい言葉と愛撫でより良い絆を築くことでお互いのQOL(生活の質)が高まります。ということで、ネコちゃんとの生活をを大いに楽しんでくださるよう願っています。
今日は、2月22日、猫の日です。 ご意見は、moheji-aoki@nifty.com へ