※脳の発達:誕生から急送に発達し、5~6歳になると80%、10~12歳で100%とハードウエアとして完成すると言われ、この間での体験や教育で将来に大きく影響する。
※心身の発達:10歳前後で50%、16歳前後で80%、18~20歳で100%になる。
※リンパ組織の発達:免疫獲得に重要な役割を演ずるリンパ組織は、12歳前後でピークに達し、その後下がって20歳前後で成人領域になる。
以上のことが言われているが、個人の努力やトレーニングなどで、さらなる成長があることは言うまでもない。
Dr. Leo K Bustad(アメリカ ワシントン州立大学)は、コンパニオンアニマルが以下のことをもたらすと述べた。
① 自然界の窓口であり、生命を育てることの大切さを学べる。 ② 兄弟姉妹がいない場合には、その代わりとしての役割を果たす。 ③ 無気力な子供を元気づけ、勇気づける。 ④ 辛い時や悲しい時には、心を癒してくれる。 ⑤ 学習の助けとなる。 ⑥ 心の荒んだ子供の気持ちをやわらげ、何が大切なのかを教えてくれる。 ⑦ 情緒的に不安定な子供を守り、安心感を与え、自信をつけさせ、コミニケーションできるようにする。
動物が、子供に与える影響
① 動物を触りた、抱っこしたい、遊びたいなどの触れ合いの動機づけとなる。
② 動物と触れ合う際に、微妙な力加減を体得し、節度ある気配りや配慮ができる。
③ 動物を見せることや触れ合いで、幼児の発語の発達に大きな役割を果たす。
④ 傍らでペットがくつろいでいると、子供が安心し、落ち着きが得られ、読書などの集中力が得られる。
⑤ 動物のボディランゲージ(身体表現)を読み取り、対話によらない非言語的コミニケーションが取れるようになり、相手が受け入れているか拒否しているか判断できるようになる。社交のテクニックを身に着け社会性が育まれる。
⑥ ペットへの給餌、排泄の管理、シャンプー、ブラッシングなどの飼養管理から、ペットをきれいにして幸せにするだけでなく、整理整頓、衛生管理などから生活習慣(セルフケア)を身につける。
⑦ 親の庇護と助けが必要な子供が、ペットへの気配りや飼養管理を行うことで、ペットの命を支えるなどの達成感を自覚する。また、このことを大人から褒められ、さらにペットに喜ばれることで、二重の効果(ブースター効果)によって、子供が自尊心を身につける。
⑧ 物言わぬ動物の喜怒哀楽を共感し、優しく接しようとする慈愛の心が芽生える。逆に暴力や虐待を矯正されずにそれを共感(悪い共感)してしまうと、将来反社会的行為や暴力行為を起こす確率が高くなる。暴力の連鎖。
⑨ 動物の世話や触れ合いから、生命尊重、観察力、洞察力、判断力、決断力などが身に付き、自然科学への興味がわく。
⑩ ペットの死が、貴重な体験となり、死の意味を理解し、悲しみから泣いたり落ち込む(ペットロス)ことをもたらす。死の体験(デス・エデュケーション)
子供がこれらを身につけるためには、大人がこれらを知って指導や子供の行いを注視する必要がある。最初から、子供に飼養管理等を任せないで、一緒に行うことが大切です。
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