ナショナル ジオグラフィック 2019年12月号の記事を転載させていただきます。これは、前掲の5つの自由と同様で、野生動物に対するときのものです。
野生動物を見るときのガイドライン
動物を苦しめずに観察するにはどうすればいいのか。これは難題だ。動物福祉の観点からは、野生の環境で安全な距離を置いて観察する方法が推奨されている。飼育施設の運営管理を評価するには、1965年の英政府の報告書を基につくられた五つの指針が参考になる。世界中の動物福祉団体のほか、米国、カナダ、ヨーロッパの獣医学協会も採用している。
1、飢えさせない
動物の栄養状態が良く、何時でもきれいな水が飲める施設を探そう。
2、不快にさせない
日よけや雨よけ、十分なスペース、快適な休息場所、観光客から離れて過ごせる場所があるなど、飼育環境をチェックしよう。
3、痛がらせない、傷つけない、病気にさせない
体に傷があったり、動物に損傷や苦痛を与える行為を強いていたりする施設、不潔な施設を避けよう。
4、不自由な行動をとらせない
鎖で繋がれる、芸をする、人を乗せる、一緒に写真に納まる、体を洗わせるなど。野生動物にとって不自然な行為をさせていないか確認。飼育下で生まれた動物も同様だ。
5、恐れさせない、苦しませない
恐怖を植えつける調教、出産直後の母子の引き渡し、人工的な騒音、人だかりは、動物にストレスを与える。注意しよう。
この記事の他の部分は、ナショナル ジオグラフィック日本版1919年12月号の 米国のトラ…その知られざる現実 のP76~101をご覧ください。