当院について

1968(昭和43)年に開業

開業当初の診療は五感をフルに使った身体一般検査が中心で、臨床検査はあまり行われていませんでした。殆どの犬は屋外で繋がれて飼育されフィラリア症、腸内寄生虫感染の患者さんが数多くみられました。時々伝染病の犬ジステンパーも発生し、猫の鼻気管炎も多くみられ、市販のドッグフード、キャットフードもなく手作り食が主でした。ガス麻酔器もない、今思えば大変な時代でした。「私の患者はなぜ亡くなったのか?」死因不明の症例では病理解剖をさせていただいた事も多々ありました。

学会での知見に物足りなさを感じていた時、アメリカの獣医学を学ぶ為1978(昭和53)年、日本動物病院協会(JAHA)設立に参画し学ぶ事で、設備や知識技術の進歩を認識してきました。更に誤診をなくし確定診断を導くためのPOMRシステムとSOAPによる評価を行う事で、より良い診療が出来るようになりました。

院長は1989(平成元)年、社団法人・日本動物病院福祉協会JAHA(現・日本動物病院協会)の会長に就任しました。当時JAHAは獣医学を学ぶだけではなく、人と動物の共生社会の実現に向けて、人と動物の絆(ヒューマンアニマルボンド=HAB)を啓発し、社会貢献としてCAPP活動を行っていて、動物介在療法(AAT)、動物介在活動(AAA)、動物介在教育(AAE)を推進し、当院は積極的に関わってきました。そして、1990(平成2)年当院で国内初の試みである飼い主に犬のしつけ方を教える「愛犬のしつけ方教室」を開設しました。この教室は褒めてしつける陽性強化法によるドッグトレーニングで、飼い主と愛犬が信頼関係を持って強い絆で結ばれるためのものです。また、既に問題行動で悩んでいる飼い主さんに矯正法をお教えします。

当院は患者さんに近いホームドクターとして、病気の治療以外のことも何でも相談出来る病院を心がけています。治療も処置室に連れて行き何をしたのか分からない、ではなく常に飼い主さんに参加していただき、一緒に治していきますので、是非一度いらしてください。